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死んだうさぎに接する女の子が、死に対する新鮮な感覚を伝える絵本です。朝起きると突然机の下にうさぎが死んでるという、現実には考えにくい不思議な出来事から始まります。現実世界を描いていながら、美しくやわらかい色鉛筆のイラストも手伝って、幻想的な天国のような世界に感じさせられます。
突然だったためか、死んだうさぎに対し、女の子は悲しみよりはとまどいの感情を感じます。その後死んだうさぎを美しいと思う感情が発生します。そして、まるで生前に出来なかった思い出を今作ろうとするように、死んだうさぎの絵を描いたり、お花をかざったりして埋葬します。最後までいっさい悲しみの感情は出てこず、逆に、土に返って新しい植物の命の源になるうさぎに対し、うらやましいという感情が生まてくるのです。
このように、悲しみのまったくない、さわやかな死の絵本ですが、数々の思い出がある人の死に直面して悲しんでいる人にはどう響くのだろうかと考えます。死が美化されていることには何か違和感を感じ、暴力的ゲームとは対極にあるのですが、死が非現実的であるという意味では同種の作品にも感じられます。いずれにしても、いきなり「死」だけが目の前に提示されるという斬新な設定から、個人的な感情を超えた「死」の意味が再発見できるという意味では、とてもすばらしく出来上がった作品です。
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