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これがオリジナルのお話とは驚くほど、まるで古くから伝わるような、1992年に出版された絵本です。さらに驚くのは、この絵本が著者のローラ・クラウス・メルムドによる処女作であるということです。ただ、彼女は子供の頃ニューヨークの図書館に通い、あらゆるおとぎ話を読み漁ったそうで、そういったベースがあるからこその結果だと納得させられます。お話の展開から、個々の文章表現まで、古くからのおとぎ話を知り尽くしたような作風です。
同様に、精妙なイラストで物語を描くジム・ラマルシェにとっても、これが絵本のデビュー作となっています。それ以来何冊も絵本を出す人気のイラストレーターになっています。
子供のいないおじいさんとおばあさんが、縁起のよい「月夜に降る雨(moonshower)」に当ったことから、12人の親指サイズの赤ちゃん(rainbabies)を見つけるお話です。2人は大変に愛情深くあかちゃんを育て、時には嵐や雷などの天災にあったり、いたちに連れ去られそうになったりしながらも、最後まで赤ちゃんたちを守り抜きます。そして、12人の赤ちゃんと引き換えに、お金の誘惑が仕掛けられるのですが、それもはっきりと断ります。最後は12人の赤ちゃんの母(Mother Moonshower)が彼らを引き取りにくるのですが、代わりに一人の女の子を2人に授けるのです。子供に対する無償の愛情の大切さを、おとぎ話や昔話のタッチで強い説得力を持って伝えられています。最後に本当の幸せをつかむ老夫婦の姿がとても味わい深く表現されています。
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