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ポップアップ絵本界の革命児ロバート・サブダの代表作で、驚愕の飛び出すしかけの数々で楽しませてくれる作品です。ルイス・キャロルによる名作『不思議の国のアリス』の物語を全文採用しています(絵本向けに物語を省略したものではありません)。全ページ数は12ページ(6見開き)であるものの、各見開きごとにさらに6ページほどの小さなページがついています。飛び出す仕掛けは各見開きにあるメインの巨大な6仕掛けと、さらに小さなたくさんの仕掛けがついています。
メインの仕掛けはすべて見ごたえ充分の驚愕の仕掛けです。これまでの飛び出す絵本の定義を覆すほどの表現力です。アリスが家の中で大きくなりすぎて手足が窓から出ているシーンや、うさぎと帽子屋とのお茶会のシーンなど、数々の名シーンがすべて360度どこからも見ても大丈夫なように作られています。特に最後の無数のトランプが襲い掛かる仕掛けは圧巻で、飛び出した仕掛けの高さは22センチ(絵本の横幅サイズより大きい)に達します。
小さな仕掛けの数々も見ごたえがあり、有名なキャラクターである「ニヤッと笑う猫」をはじめ、摩訶不思議なキャラクター達の仕掛けが楽しく、どれも細部まで凝っています。特にアリスが穴に落ちていく様子が、蛇腹式の伸びる仕掛けを使っているところが面白く、伸ばして穴を覗くと、アリスが本当に穴に落ちていくように見えます。
仕掛けだけでなく、絵がカラフルで楽しいのも特徴です。うさぎなどの動物は、表面がざらざらした触感の素材を使っていたり、食器などの光沢のあるものは光沢のある銀色の紙を使うなど、細部にいたるまで表現力を惜しむことはありません。
これまで様々な画家が「不思議の国のアリス」からインスピレーションを得て、多くのイラストが描かれてきました。飛び出す絵本もいつくか作られていたようです。しかしこの絵本以上に「不思議の国のアリス」の世界をダイナミックに表現した作品は、これまでもこらからも無いのでしょう。ルイス・キャロルの想像力をかきたてる魅惑的な物語が、ポップアップ絵本を代表する一冊を生み出させたのだと思います。
「不思議の国のアリス」は名作なので、インターネット上にもプロが日本語訳を載せている場合も多いようです。オリジナルの英語版にこだわりを持つ場合や、英語の勉強を考えている場合はこの日本語訳を参考にしながら一緒に読むのもよいのではないでしょうか。
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