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古きよきアメリカを象徴するような幸せに満ち溢れた絵本です。ブルーベリーが豊富になっている草原で、お母さんと小さい女の子のサリー(Sal)がいっしょにブルーベリーつみをします。微笑ましいほどに平和な情景が描かれます。熊、カラス、ヤマウズラといろんな動物も同じように親子でブルーベリーを食べにきています。そんな中、子熊がサリーのお母さん、サリーが熊のお母さんと、互いのお母さんを取り違えてしまうという、ちょっとしたハプニングが起こります。それでも子供たちは問題なくもとのお母さんに戻ることができます。親子を結びつけたのは、サリーや小熊が出す音でした。サリーがブルーベリーをバケツに落とすと「ポリン、ポロン、ポルン!(kuplink, kuplank, kuplunk!)」という音を出します。小熊は「むちゃむちゃ、ごっくり(munch and swallow)」という音をだします。お母さん達には、それが誰が出している音かちゃんとわかるのです。
1948年の絵本で、カラーではありません。しかし細やかに表現された、コントラストの効いたイラストは、カラーの絵本以上に表現力があってすばらしいです。特にサリーの数々の仕草や表情は、これほど生き生きとかわいらしく子供を描写した絵は無いと言えるほどです。日本語版ではブルーベリーが「こけもも(苔桃:赤いベリーの実がなるお花)」と訳されていますが、その言葉の響きに古き良き趣を勝手に感じてしまいます。古き良きと言えば、この絵本の見返し(表表紙を開いて真裏)には、一面を使って当時のアメリカのキッチンの様子が描かれており、大変見ごたえがあって貴重なイラストです。
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