かいじゅうたちのいるところ  < 西洋の作家 >  
絵本のデータ
『かいじゅうたちのいるところ』 かいじゅうたちのいるところ
(Where the Wild Things Are)
著者(文章): モーリス・センダック (Maurice Sendak)
著者(絵): モーリス・センダック (Maurice Sendak)
翻訳者: 神宮輝夫 (Teruo Jingu)
出版社: 冨山房 (1975/12/05)
ISBN: 4572002150
 
ページ数: 40ページ 縦: 235mm 横: 252mm
対象年齢: 3歳ぐらいから  文字数: 少ない
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おすすめ度: 
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  テーマ: 子供は楽しい、たくさん遊ぶ    主人公: 男の子
   感動度 低  知識学び度 低  笑い度 中  悲しさ度 低
   ユニーク度 中  しつけ度 低  わくわく度   いやし度 中
   絵の精密さ   絵の美しさ 中  絵のかわいさ 中  デザイン性 
  ストーリー

ある晩、マックスはオオカミのぬいぐるみを着ていたずらを始めました。怒ったお母さんは「この怪獣!」と言うと、マックスも負けずに「お前を食べちゃうぞ!」と言い返しました。マックスは夕飯抜きで寝室に放り込まれました。すると寝室には木が生え出し、森や野原になりました。そこへ波が押し寄せ、マックスは船で1年と1日航海し、着いたのは怪獣たちのいるところ・・・。

  この絵本について

 この作品は1964年度コールデコット賞を受賞し、傑作として西洋絵本を代表する一冊とされています。絵と文書が互いに補い合って、子供の素直な気持ちと自由な想像の世界を展開させています。この絵本がすぐれている原因はいくつもあるのでしょうが、最も顕著な特徴は完成された構成だと思います。現実から空想の世界へ行ってまた現実に戻ってくるという、基本的な A→B→A の三部形式になっています。しかしただの三部形式ではなくて、現実と空想の対比がとても巧みです。例えば現実では余白もあってゆとりのある画面構成なのですが、空想の世界に入るにしたがって余白いっぱいにイラストが描かれ、迫力が増していくところなどです。その上、主人公の少年マックスの感情の移り変わりが、絵本に方向性を生み出しています。怒って、たくらんで、不安で、恐がって、楽しんで、さびしくて・・・。最後に「安心する」現実の世界に戻ってくるところが、三部形式を意味あるものにしています。
 さらに特徴をあげるとすれば、一貫して子供の視点で描かれているところです。描かれる人物は少年マックスだけであとは動物か怪獣しか描かれず、自己中心的を特徴とする子供視点そのままで描かれています。そのため大人から子供への教育的メッセージの要素は薄いです。しかしながら、子供にとっては主人公マックスの感情に気持ちを合わせながら共感して読むことができ、現実世界の安心感へ自然と導かれるのです。

『かいじゅうたちのいるところ [DVD] 』

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歌劇 「かいじゅうたちのいるところ」 オリヴァー・ナッセン(1952- )作曲 『歌劇 「かいじゅうたちのいるところ」』
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  モーリス・センダックとイギリスの作曲家ナッセンが共同制作したオペラ「かいじゅうたちのいるところ」(1983)は、この絵本と一緒に聞く音楽としては欠かすことのできない、ファンタジックでユニークな歌劇です。センダックとナッセンは1975年に出会い、意気投合してすぐにオペラ化が計画されました。同じくモーリス・センダックの絵本『ヒグレッティ・ピグレッティ・ポップ!』のオペラもカップリングされています。
定価: ¥ 6,116
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交響詩「禿山の一夜」(リムスキー=コルサコフ編) モデスト・ムソルグスキー(1839-1881)作曲 『交響詩「禿山の一夜」(リムスキー=コルサコフ編)』
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  「はげやまの一夜」はムソルグスキーの代表作の一つで、「夜に魔物が踊り狂い、やがて静かな朝を迎える」という内容の、恐いけどわくわくするような描写に富んだ音楽です。オーケストレーションで有名なリムスキーコルサコフによって改定されたバージョンが有名で、大変色彩の豊かな音楽です。
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水上の音楽 ジョージ・フレデリック・ヘンデル(1685-1759)作曲 『水上の音楽』
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  テムズ河で王侯貴族が舟遊びをするために作曲したとされるため、「水上の音楽」という名前がつきました。そのためバロック時代のエンターテイメント的な贅沢な音楽であり、トランペットやホルンなどの明朗な響きとヘンデルの巧みな音楽技術が相まって、バロック時代を代表する名作となりました。
定価: ¥ 1,529
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ワルツ第6番変ニ長調op.64-1「小犬のワルツ」 フレデリック・ショパン(1810-1849)作曲 『ワルツ第6番変ニ長調op.64-1「小犬のワルツ」』
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  生涯で19曲の洗練された上品なワルツを残しました。でも当時ウイーンで流行っていたシュトラウスなどのワルツは低俗と思ったためかあまり好きではなかったようです。ショパンのワルツは舞踏会用の華麗なものから、感傷的なものまで幅広い種類があります。
定価: ¥ 1,800
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2台のピアノのための組曲「スカラムーシュ」 ダリウス・ミヨー(1892-1974)作曲 『2台のピアノのための組曲「スカラムーシュ」』
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  フランスの作曲家ミヨーの2台のピアノのための小曲で、大変明るくテンポの良いさわやかな作品です。2台のピアノの曲の中では一番有名な曲であると同時に、ミヨーの多くの作品のなかでも一番成功した作品の一つです。
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更新日: 2005年12月12日

これまでのコメント

たまたま今日うちのブログを書いてこちらを見ると・・・同じ絵本を紹介していて驚きました。

>自己中心的を特徴とする子供視点そのままで描かれています。

そっか〜、確かに。私とは違う視点で書かれている感想にやっぱり感心してしまいました。すごく納得。

あと、このおはなしが「オペラ」になってるとは知りませんでした。
このブログの特徴にぴったりの絵本でもあったんですね。

これもTBさせてもらいますね。

投稿者 まこりん : 2005年12月13日 10:05

その通りなのです!ちゃんと作者のモーリス・センダックも参加してオペラにしていました。音楽でも3部形式は(ソナタを含め)基本なので、音楽的にもインスピレーションを与え安い絵本なのだと勝手に思っています。

投稿者 管理者 : 2005年12月14日 12:34

はじめまして。newsongsと申します。
ものすごいサイトで驚きました!
素晴らしい分析と、音楽との融合性の提示に脱帽です。

私のところなど恥ずかしいのですが
TBさせていただきます。

これからも勉強しにまいります。どうぞよろしくお願いいたします。
お時間ありましたら、私の絵本ブログにもお立ち寄りくださいませ。

投稿者 newsongs : 2005年12月17日 08:45

はじめまして。素敵なコメントをいただき、大変ありがとうございます。newsongsさんのサイトの解説では子供の立場に立ってのコメントだけでなく、『センダックの絵本論』まで研究されていてとても勉強になりました。やっぱり子供の空想の持つ大切さを実感すると同時に、最後には現実にちゃんと戻ってきているところが大切ですね。(同じコメントを「えほんのまいにち」に書き込みました。)

投稿者 管理人 : 2005年12月18日 15:50


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